期間が長くなっています。ずっと飲むことを続けることは大丈夫でしょうか?
このようなお悩みの一つの側面をお答えします。
本記事の内容
- 痛み止めで逆に痛みが増すかもしれない
- 痛み止めで痛みが長期化してしまうメカニズム
- 痛み止めの実際
このような順番で解説していきます。
痛み止めが痛みを長引かせつ機序と、飲むことで起こる身体の変化についても確認していきましょう。
では解説していきます!
痛み止めで逆に痛みが増すかもしれない
「痛み止めで逆に痛みが増すかもしれない」という論文を紹介します(1)。
これはコロラド大学の実験です。
神経に傷をつけたマウス
そのマウスにオピオイド系の鎮痛薬(麻薬系鎮痛剤)を使った。
すると、鎮痛薬を使ったマウスは痛みが消えるまで8週間かかった。
それに対し、鎮痛薬を使わなかったマウスは4週間で完全に復活した。
つまり、両者の差は2倍。
なんでこんなことが起きるのか?
一般的には、鎮痛剤が痛みを緩和させ改善させてくれるようなイメージすらあるのに。
痛み止めで、痛みが長期化してしまうメカニズム
こんな現象が起きるには、
鎮痛薬そのものが脳の神経に炎症を起こしてしまうことが原因のようです。
鎮痛剤が痛みを長引かせてしまう機序
①鎮痛薬で痛みが治まる
②ただ、脳の免疫システムが鎮痛成分を「敵!」と誤認してしまう
③免疫系が炎症成分を出し鎮痛薬を攻撃
④神経に炎症が発生する
⑤痛みが長引いてしまう
これがざっくりとした身体の中で起こったことでした。
研究者いわく、
鎮痛薬を使っている人は、このデータは非常に関係性が高い。
痛みを止めるため薬を短期間使っただけで痛みが増加し、しかもそれが長い期間に渡り続く可能性があるからだ。
これは、これまで気づかれていないが痛み止めの暗黒面。
近年になって痛み止めの利用が激増しているが、これが慢性痛の流行に関係しているかもしれない。
あくまでこれは動物実験ですが、ヒトの痛みのシステムはマウスに似ていると言われていてマウスが使われているわけで…
人間でも同じ現象が起きる可能性は大きそうであります。
オピオイド系鎮痛剤
日本で使用されているオピオイド系鎮痛薬には
- コデイン(ブロン液など)
- アセトアミノフェン(タイレノール、セデス、ノーシン、ラックルなど)
- オキシコドン
- フェンタニル(デュロテップパッチなど)
- モルヒネ
あたりが有名な所ですね。
下3つは簡単に手に入らないものですが、アセトアミノフェンやコデインは市販薬でもメジャーです。
痛み止めの実際(痛み止め依存)
以前の記事にも書きましたが「日本の医療は対症療法を選びやすい」というところが実状です。
多くの病院では、外科的治療より対症療法が選択されやすい背景があります。
・基本的には痛みの原因を検査する
・血液検査、レントゲン、エコーなどなど
・診断がでて、生命に関わる状態以外は、基本的に服薬管理が通常
そのため、最初から手術を勧めてくることはほとんどありません。
みなさんも病院に行き、痛み止めを処方されている方も少なくないと思います。
基本的な西洋医学の基おこわれている治療では、お薬の処方が一般的な入り口のためです。
そんな対症療法が多い中で出てくる症状で『痛み止めの依存』があります。
痛みが止まり、一時的な幸福感が生まれ、この幸福感をよさにハマっちゃう人は意外と多いんですようです。
さらにここで、日本の医療体質が出てきます。
一般的に病院に通院する目的で多いのが「お薬をもらうため」。
よくある病院での風景
このパターンがよくあります。
たまに、病院でも「痛み止めがないと痛みが出ちゃう!」なんてことを言う方もいます。
このような状態になっている人は、後々で逆に痛みが増しちゃう可能性もあるようです。
くれぐれ痛み止めとの付き合い方はご注意ください。
皆さんの健康の一助になれば幸いです。ではまた〜